ツーリングトーク バイク談義

オフロードバイクの整備とツーリングキャンプのノウハウ

レインウェア(雨具)の選び方

レインウェア(雨具)の選び方

ツーリング中に雨に降られたときに頼りになるのがカッパ(レインコート)、ブーツカバー、レイングローブなどのレインウェアです。特にカッパは雨に濡れないためだけで無く、防寒防風対策のオーバーウェアーとしても使える大切な道具です。雨具の選び方の解説です。

素材は防水透湿性

カッパは防水透湿の素材を選びます。
デュポン社のゴアテックスが有名ですが、高価な割に効果が薄いので、ゴアテックスの必要はありません。わたしは登山もするのでゴアテックス素材のカッパも使いますが、他社素材と比べて多少優るという程度です。二倍以上の価格差に見合う性能の良さはありません。

上記の写真は、ゴールドウィンスポーツのGベクター素材のカッパです。
防水透湿性の素材を使ったカッパで、台風が上陸した中を2日間走り通したことがありますが、首と手首から雨水が浸入しても、素材そのものは完璧な防水性を保ってくれました。

透湿性の無い素材のカッパをツーリングに使用したこともありますが、夏のツーリング、特に夕立などに降られたときはカッパを着ると蒸れて大変でした。

透湿性の素材のカッパを着ても、カッパの内側に湿気がこもるのは防げませんが、透湿性素材を使ったカッパを着ることで、かなり和らげます。
雨の侵入を防ぐためのカッパを着て、汗で蒸れてびしょ濡れになったら洒落になりません。

生地の厚さはやや厚めを選ぶ

カッパは防水だけで無く、防風の能力も持っています。
つまり、ジャケットから進入して体温を奪うすきま風を防いでくれます。

この防風の能力を一歩進めて防寒対策のオーバーウェアーとしても使える様にします。
防寒のためには、生地にある程度の厚みがあることが必要です。軽量化を考えた極薄のカッパもありますが、防寒対策には用をなしません。
一度、12月中旬の2週間ほどのツーリングに極薄のカッパを使ったことがありますが、殆ど防寒に役立たずに閉口したことがあります。

ただ、あまり厚い生地過ぎると、夏場のツーリングではTシャツの上に着ただけでも、「暑くて走れない」と言うことになるので、薄すぎず厚すぎずの生地のカッパを選びます。

サイズは少し大きめ

上記でオーバーウェアーとしてのカッパの利用法を書きましたが、夏と春秋ではジャケットやインナーが異なるので、寒さで着ぶくれしても更にその上から着られる様に、少し大きめのサイズを選びます。
普段のジャケットの上から着ても肘や背中を動かしたときに、少しでも張りが無いサイズです。

あまりに大きすぎると、防寒の能力が無くなってしまいます。防寒というのは、体の周りの暖かい空気が動かない様にすることなので、大きすぎるカッパはこの空気の層が大きすぎて漏れやすくなります。

派手な色を選ぶ

雨が降ると視界が悪くなるので、出来るだけ視認性の高い色彩のカッパを選びます。
黒系やグレー系は店頭で見るとクールですが、実際の雨天時のライディングでは、雨降りと背景に溶け込んでしまうので、殆ど目立ちません。
黄色系や赤系、緑系の色彩が目立つようです。

雨天時に目立つために、背中や袖、胸などに反射素材(リフレクター)を縫い込んであるカッパもあります。比較検討して迷ったときは、反射素材付きのカッパを選ぶのをお薦めします。

デザインはシンプルなものを選ぶ

デザインはシンプルなものを選ぶ

付加価値を付けるために様々な機能を持たされたカッパや、デザインを優先したカッパも見られますが、デザインはシンプルが使い安いようです。

写真は一番上のゴールドウィンスポーツのカッパの袖口をとめるベルクロです。ベルトを通して長さが調整できたり伸縮性の素材が使われていない、至ってシンプルです。

カッパは、雨が降り始めてから慌てて着る場合が多く、また、日没後に灯りの無い状態で着ることも珍しくありません。
そういった状況下では、シンプルなデザインが着たり袖口や襟をとめる作業を滞りなく行えます。袖口などに隙間があると雨水が浸入してしまうのです。

ブーツカバー(シューズカバー)の選び方

ブーツカバー(シューズカバー)の選び方

ブーツカバーは膝まで覆うロングタイプ、足首までしか覆わないショートタイプの二種類があります。
また、靴底まで覆うタイプと、靴底は覆わずにベルトを通して固定するだけの簡易タイプがあります。

各タイプをツーリングで使ってきましたが、お薦めはショートタイプ、靴底が無くベルトで通す簡易タイプです。
ロングでもショートでも、カッパを着た上で履くので長さによる違いはそれほどありません。
靴底のあるタイプは底が抜けたことが有り、底が抜けると防水性が皆無となるので、お薦めできません。

ショートタイプ、底なしタイプの積極的なメリットは、小型軽量に畳めることで、ツーリングに持ってもかさばりません。また、価格も廉価になります。